血栓の予防対策を!
血栓の予防 その2
水分をこまめに摂る
テレビで血栓の原因になるドロドロ血の映像を見たことがある方も多いと思います。
ドロドロと流れが悪くなっているやつですが、あれは演出で問題になったこともありました。
というのは、同じ血液でも見せ方によってサラサラしていたり、ドロドロだったりします。
見せ方の一つは水分です。
想像してもわかると思いますが、血液中の水分が多ければさらさらに、少なければドロドロになります。
テレビの演出や怪しげなグッズを売るためのデモンストレーションとして水分を調整して問題になりましたが、実際に体内の水分が減ると血はドロドロになります。
血管内の水分が少ない、脱水症の状態では血の粘度が上がるため、ドロドロとしてきて血小板が固まりやすく血は流れにくくなり、その結果として血栓が詰まるリスクがあがります。
例えば、入浴中やお風呂上り、運動中などです。
こ
ういった血栓を予防するにはこまめに水分を摂ることが大切です。
睡眠やアルコールでも多くの水分が失われるので、意識して水分補給が必要です。
タバコは動脈硬化の原因の一つとされていますので、血栓を予防するには禁煙することが必要です。
1日に吸うタバコの本数と冠動脈疾患のリスクは非常に強い関係があることはすでにわかっています。
タバコに含まれるニコチンはLDLコレステロールを増やし、HDLコレステロールを減らす働きがあり、脂質異常症(高脂血症)につながります。
さらにニコチンには血管内の血小板どうしがくっつきやすくなる作用があり、血栓につながる恐れがあります。
またタバコを吸うと血液中の一酸化炭素濃度があがりますが、一酸化炭素は動脈内壁を傷つけます。
できれば禁煙、禁煙が無理でも吸う本数を半分程度にするなど、血栓予防には必要です。
週に一度程度の運動でも血栓のリスクを2割から4割程度軽減することがわかっています。
運動は激しいものでも、軽いものでも関係なく効果があります。
エコノミークラス症候群は元々は長時間の飛行機での移動の際に体を動かさずにいることが原因で血栓が出来ることがあるため、そう呼ばれるようになりました。
飛行機内でエコノミークラス症候群を防ぐには、機内を少し歩くこと、水分補給をしっかり行うことが効果的と言われます。
機内を歩く程度の軽い運動でも、血栓予防には大きな効果があることがわかります。
飛行機内だけでなく、オフィスでの事務仕事などで座りっぱなしの場合にもエコノミークラス症候群は起こりますので、時々歩くことやストレッチなどが血栓予防に有効です。
できれば週に一度のきちんとした運動が理想ですが、すでに太っている場合などは激しい運動は膝などの関節への負担が大きいためウォーキングなどから始めるといいでしょう。